今日は久々に銘柄紹介(買い煽り)をしてみます。
東2部 5817 JMACS です。
株価水準は12月末時点で464円 22年2月予測ベースでPER9.25 PBR0.48とまあまあ割安な株価水準となっております。
配当10円(利回り2.1%)と普通。時価は約22億と超小型株です。
まあ、東2部の低時価でほとんどの人が見向きもしないような銘柄です。
最近株価がかなり下げてきたので軽く購入してみました。
売上規模(2021年2月期参照)は下記になります。
1、電線事業 39億 利益0.9億
2、トータルソリューション事業 4億 利益−0.7億
と電線事業が売上の90%を占めております。
なお、前期まで海外事業がありましたが、前期期中に海外事業からは撤退しております。
電線事業はタツタ電線あたりが競合になりますかね。
では買い煽りを始めます
@トータルソリューション事業の可能性
まあ、買いの8割の要因はこの事業の将来性へのBETになりますが、売上、利益推移は下記のようになります。
トータルソリューション事業売上および利益(単位千円)
2月決算 売上 営業利益
2016 52,661 -81,339 2016年より事業開始
2017 61,692 -137,539
2018 88,442 -182,500
2019 92,005 -186,692
2020 165,073 -155,091
2021 406,050 -76,391 ※コロナ影響により特需が発生したと思われる。2Q時点では1.3億の売上
2022(2Q)209606 -57,136 ※エンジニア増加、ソフト開発費増加
またトータルソリューション事業の内容は下記になります。
・遠隔支援システム nvEye's・・・スマートグラスを活用した、現場作業者と支援者が映像と音声を共有できる業務支援システム。
・倉庫製品ピッキングシステム jSeeq・・・倉庫内の製品所在地を瞬時に把握し、製品のピッキング作業時間を大幅に削減するシステム。
・介護現場サポートシステムjSeeq-Care・・・無線センサーを使用した介護施設向け見守りシステム
・MAIS・・・AIに熟練技術者の判断を学習させることにより、AIが熟練技術者の判別した基準を用いることが可能。
・予知保全システム PICCS ・・・自社分析ソフト/AIの利用により、対象装置の定期点検やメンテナンス等の適切な周期を分析・特定することが可能
細かいのは上記のほかにもありますが、HPで確認してください。
2016年までは決算短信の中には数字を入れておらず、事業部化したのは2017年度からになりますが、ここ6年で売上を8倍に伸ばしております。
2020→2021年については事業内容がコロナとの相性が良いこと(ただ、メインの電線事業にはかなりの悪影響)から1.6億→4億(前期コロナ影響で下期特需あり)と特に売上を伸ばしておりますが、特需が終わった2022年2Q比較だけだと前期比約160%増です。
この事業だけを上場させたとしたら、事業内容も時流にのってるし売上成長が著しい上、今のグロース銘柄に過剰なバリュエーションがついてる感じなので数百億の時価をつけてきそうな内容にも見えます。
なお研究開発費は前年度 約4700万の内、電線事業には約700万に対してトータルソリューション事業には約4000万と研究費をほぼ全振りでこの事業に費用を費やしておりますのでかなり会社としては力を入れているのがわかります。
会社の経営理念の1番は攻めの経営となってますので、良いか悪いかは別としてそのまま実行してますね。。。
個々のシステム内容を見てみても、高齢化が進む日本においては、介護現場サポートシステムjSeeq-Careあたりは万年人手不足の看護士の業務負担減に寄与するため、非常に将来性を感じます。また、今後熟練工がどんどん減っていくのは見えているので、AIを利用したMAISあたりも面白いかなと。
AI関連の画像処理だとkudanあたりは糞業績なのに、300億近い時価を付けるなど、この領域は株式市場において非常に事業価値が高い領域となっておりますが、9割売り上げの電線事業に隠れているため、この急成長してるトータルソリューションの事業価値が全く株価に反映されていません。
まだ、成長段階で投資フェーズなので事業は黒字化しておりませんが、近年は徐々に損益は改善傾向(今期は人材採用、開発費増で損益悪化)
やってることはDXそのもので、AI、スマートグラス、遠隔支援などテーマ性も豊富で将来性を感じさせる内容事業かなと思います。
まあ、売上の割に利益が思ったより改善してないのは大きな問題点ですけど。。
A洋上風力用発電ケーブル
この銘柄を購入したきっかけなんですが、昨年末に由利本荘市沖洋上風力、秋田県能代市、三種町及び男鹿市沖等の風力案件を三菱商事、中部電力連合が12円ー16円/kWhと衝撃的な価格で落札したので、今後洋上風力発電が一気に普及すると思い、恩恵受けそうな銘柄を調べてたら、この銘柄にあたりました。
実際は色々関連銘柄を調べても、ブレード(炭素繊維製)やってる東レ、帝人。軸受けのNTN、JTECT 発電機の安川、富士電機 施工の戸田建、大林、五洋 ケーブルの住友電工、古河電とか、時価大きくて事業領域も広く、大して業績寄与しないだろって銘柄ばかりでした。元受けはすでに価格破壊起こしたから、大して儲からないだろうし。
軍事リスクでたとき、三菱重工、三菱電機、IHIがあがらず、細谷化工、石川製作等低時価が雰囲気で上がるのと同じノリですかね。
B海外事業からの撤退。
前期中に撤退した、海外事業はコンスタントに4500万前後の赤字を毎年垂れ流してました。これが無くなるため、今期からはこの改善分の業績がONされます。毎年赤字か黒字かをさまよっている会社なので、この事業の赤字分が今後なくなるのは地味に大きいと思います。
Cここは地味に賃貸不動産も持ってます、経常ベースで年6700万の収入、配当も300万程あるんで、支払い利息+賃貸原価を差し引いた額も年間約4000万程あるので、+4000万の経常利益が毎年ONで、業績の底上げを地味にしてくれます。
他は送電関連なんで、最近は送電関連の整備がニュースでたまにでるんで、思惑での買いが入るかもというところですかね、
非接触デジタルサイネージをだして、去年は思惑で吹き上げてたみたいですが。。
まあ、この銘柄は低時価なんで適当な理由つけたら金持ち一人でも操作できちゃいますよね。
次にリスクなんですが
@メインの電線事業の売上弱いんですよね。
一番業績に左右される銅価格は上昇傾向で、今期の利益は伸びてるんですけどね。
銅価格が上昇してるのに、売上が伸びてないのは市場が成熟期を超えているんじゃないかと。
競合のタツタ電線も電線事業に関しては同じ感じです。
電線事業売上推移
2月決算 売上 営業利益
2017 4,095,063 142,591
2018 4,749,052 285,525
2019 4,805,823 79,567
2020 4,999,915 264,307
2021 3,957,902 93,385 ※コロナ影響による全体市況悪化
2022 2,044,487 167,314 ※2Q時点 回復傾向
Aあとはトータルソリューション事業については、競合が大手が多いのが怖いですね。JMACSはハードでなくソフトを開発していますが、研究費も2桁位違いそう。
他、個人的には銅価格自体はEV需要増でしばらくは高値安定か高値更新するとみてますが、銅価格が暴落すると業績も急激に悪化するリスクはありますね。
まあ、こればかりはわかりません。
総括すると、トータルソリューション事業の価値が株価に反映しておらず、風力関連等でワンチャンある、思惑要素の強い株ですが、今期からは業績も改善されてて、業績でも長期で狙える銘柄ですね。
流動性が悪いから、とんでもない決算だしてきたら暴落しそうですけど。どんな糞株でも倒産見えない限りめったに時価10億切ることはないので現時点の時価22億だと下値もしれてるかと。
このブログがきっかけで万が一急騰したら、売り浴びせて、煽り屋デビューするのでその節はよろしくおねがいします。
追記、1月4日時点では全く買いポジ集めきれておらず、S高になってしまいました。。